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英語の授業で「この動詞は自動詞だから前置詞が要る」と言われて、ピンとこなかった方も多いですよね。『そもそも自動詞って何?』というところで止まってしまうのは、ごく自然なことです。
結論から言うと、自動詞とは「目的語をとらない動詞」のことです。動詞のすぐ後ろに「〜を」にあたる名詞を置かず、主語の動きや状態だけで文が完結します。
この記事を読むと、自動詞の意味と他動詞との違いが、例文と早見表で一度につかめます。
自動詞とは?意味をひとことで言うと
自動詞は、目的語(〜を・〜にあたる名詞)を直後にとらない動詞です。主語が「自分で」動いたり、そういう状態だったりすることを表します。これだけ押さえれば、まずは十分です。
自動詞とは何かを、いちばん短い例文で見てみましょう。
- She smiled.(彼女はほほえんだ。)
- Birds sing.(鳥はさえずる。)
- The baby is sleeping.(赤ちゃんが眠っている。)
どれも、動詞のあとに名詞がありませんよね。
それでも文として意味が通じます。「誰が何をしたか」ではなく、「誰がどうしたか」で話が終わっているんです。
英語では intransitive verb、辞書では vi
自動詞は英語で intransitive verb と言います。
多くの英和辞典では vi(自動詞)や〔自〕と表示されています。反対に、他動詞は transitive verb で、vt や〔他〕の表示です。
| 呼び方 | 英語 | 辞書の表示の例 | ひとことで言うと |
|---|---|---|---|
| 自動詞 | intransitive verb | vi/〔自〕 | 目的語をとらない |
| 他動詞 | transitive verb | vt/〔他〕 | 目的語を直接とる |
辞書の見方は自動詞は英語で何という?intransitive verbと辞書のvi・vtの見方でくわしく紹介しています。
「自」と「他」の字で覚えるとラク
漢字の意味から考えると、覚えやすくなります。
「自」は自分、「他」は自分以外です。自動詞は主語が自分で動くことを表し、他動詞は主語が自分以外のもの(目的語)に働きかけることを表します。
例えばこんな2つの文です。
- The door opened.(ドアが開いた。)ドアが自分で動いたように言う形なので自動詞
- I opened the door.(私はドアを開けた。)私がドアに働きかけているので他動詞
目的語って何のこと?
ここで出てきた「目的語」も、つまずきやすい言葉です。
目的語は、動詞の動作を受ける名詞や代名詞のことです。I opened the window. なら、開けられた the window が目的語になります。
I listen to music. の music は、動詞 listen ではなく前置詞 to の後ろにある名詞です。これは「前置詞の目的語」と呼ばれ、動詞の目的語ではありません。だから listen はこの文では自動詞なんです。
目的語については目的語とは?自動詞と他動詞を分けるいちばん大事なポイントで、さらに例を増やして解説しています。
日本語にも自動詞と他動詞がある
自動詞は英語だけの話ではありません。
日本語でも「ドアが開く」は自動詞、「ドアを開ける」は他動詞として扱われます。「〜が」で言う形と「〜を」で言う形がペアになっている動詞が多いのが、日本語の特徴です。
- 自動詞:電気がつく/火が消える/窓が閉まる
- 他動詞:電気をつける/火を消す/窓を閉める
国語や日本語教育の視点で知りたい方は、日本語の自動詞と他動詞|「開く・開ける」で分かる違いと見分け方を読んでみてください。
自動詞と他動詞とは?例文で並べると違いが見える
『自動詞と他動詞とは、結局どう違うの?』と思った方も多いはずです。
いちばん分かりやすいのは、似た意味の文を横に並べることです。
- He runs every morning.(彼は毎朝走る。)
- The price went up.(値段が上がった。)
- I agree with you.(あなたに賛成です。)
- He runs a small shop.(彼は小さな店を経営している。)
- They raised the price.(彼らは値段を上げた。)
- I support your idea.(あなたの考えを支持します。)
左の列には、動詞の直後に名詞がありません。
右の列は、動詞のすぐ後ろに a small shop や the price のような名詞が来ています。これが目的語です。
違いは「目的語が要るかどうか」だけ
自動詞と他動詞とは何かを一言で比べると、「目的語が要らないか、要るか」の差です。
| 比べるところ | 自動詞 | 他動詞 |
|---|---|---|
| 動詞の直後 | 名詞が来ない(前置詞や副詞は来る) | 名詞が直接来る |
| 例 | arrive at the station | reach the station |
| 受動態 | 原則できない | できる |
| 日本語訳 | 「〜が〜する」が多い | 「〜を〜する」が多い |
arrive と reach は、どちらも「着く」という意味です。
それでも arrive は自動詞なので at が要り、reach は他動詞なので前置詞なしで the station を置きます。意味が同じでも形が違う、というのがこの話のおもしろいところなんです。
比較表をもっと細かく見たい方は、自動詞と他動詞の違い|目的語の有無で分かる比較表つきがおすすめです。他動詞の側から読みたい方は、他動詞とは?意味と使い方を自動詞と比べて解説も用意しています。
1つの動詞が両方になることも多い
ここが大事なところです。
英語の動詞の多くは、自動詞の使い方と他動詞の使い方の両方を持っています。「この動詞は自動詞」と1つに決めつけるより、「この文ではどちらか」と考えるほうがうまくいきます。
- The store opens at 10.(その店は10時に開く。)自動詞
- She opened the box.(彼女は箱を開けた。)他動詞
- The weather changed.(天気が変わった。)自動詞
- We changed the plan.(私たちは計画を変えた。)他動詞
動詞のあとに何が来る?3パターンで分かる自動詞の早見表
ここからは、この記事でいちばん使ってほしい見方を紹介します。
動詞の直後に何が来ているかを見るだけで、その文の動詞が自動詞かどうか、かなりの確率で分かるんです。
動詞のすぐ後ろを見て「何も来ない」「前置詞が来る」「名詞が直接来る」の3つに分けます。前の2つなら自動詞、最後の1つなら他動詞の使い方です。
| 動詞のあとに来るもの | 例文 | この文の動詞は |
|---|---|---|
| パターン1 何も来ない(文が終わる・副詞だけ) | She smiled. / He came home. | 自動詞 |
| パターン2 前置詞が来る | I arrived at the station. / Look at this. | 自動詞 |
| パターン3 名詞が直接来る | I opened the window. / We discussed the plan. | 他動詞 |

パターン1 何も来ないなら自動詞
動詞で文が終わっていたら、迷わず自動詞です。
- The sun rose.(太陽が昇った。)
- Everyone laughed.(みんなが笑った。)
- The accident happened last night.(その事故は昨夜起きた。)
last night のような「いつ」「どこで」を表す語句は、目的語ではありません。
He came home. の home も、「家へ」という意味の副詞として使われています。名詞に見えても「〜を」の意味にならないので、come はここでも自動詞です。
パターン2 前置詞が来るなら自動詞
動詞のすぐ後ろに at, to, for, in, from などの前置詞が来たら、その文の動詞は自動詞として使われています。
| かたまり | 意味 | 例文 |
|---|---|---|
| listen to A | Aを聞く | I listen to music every day. |
| look at A | Aを見る | Look at the board. |
| wait for A | Aを待つ | We waited for the bus. |
| arrive at A | Aに着く | She arrived at the airport. |
| graduate from A | Aを卒業する | He graduated from college. |
おもしろいのは、日本語にすると「〜を」が入るものが多いことです。
「音楽を聞く」「バスを待つ」と言いたくなりますが、英語ではどれも前置詞が要ります。訳だけで決めると外れるのは、こういうところなんです。
パターン3 名詞が直接来るなら他動詞
動詞の直後に、前置詞なしで名詞が来て「〜を」の意味になるなら他動詞です。
- I opened the window.(私は窓を開けた。)
- We discussed the plan.(私たちはその計画について話し合った。)
- She married a doctor.(彼女は医者と結婚した。)
discuss は「〜について話し合う」、marry は「〜と結婚する」と訳します。
日本語には「を」が出てきませんが、英語では他動詞なので about や with はつけません。この2つは、テストでもよく狙われるところです。
補語が来るときは自動詞のまま
1つだけ例外っぽく見えるものがあります。
You look tired.(疲れているようだね。)の tired は名詞ではなく形容詞で、主語の様子を説明しています。これは補語と呼ばれ、目的語ではありません。
- She became a doctor.(彼女は医者になった。)She と a doctor は同じ人
- It sounds good.(それはよさそうだね。)
- He seems busy.(彼は忙しそうだ。)
become の後ろの a doctor は名詞ですが、主語の She とイコールの関係です。
こういう「補語が要る自動詞」は不完全自動詞とも呼ばれます。文型との関係は自動詞と文型|第1文型・第2文型と完全自動詞・不完全自動詞で紹介しています。
- 動詞のすぐ後ろの1語だけを見る
- 後ろの名詞が主語とイコールなら補語(自動詞のまま)と考える
- home, there, here などの副詞は目的語に数えない
- 最後は辞書の vi/vt で確かめる
自動詞の例|よく使う動詞を意味のまとまりで覚える
自動詞の例をたくさん見ておくと、早見表がぐっと使いやすくなります。
ここでは、主に自動詞として使う基本動詞を、意味のまとまりで並べてみました。
| まとまり | 主に自動詞として使う動詞 | 例文 |
|---|---|---|
| 移動する | go, come, arrive | We went to the park. |
| 起こる・現れる | happen, occur, appear, disappear | A problem occurred. |
| 存在する・暮らす | live, exist, stay | He lives in Tokyo. |
| 上下する | rise, fall | Prices rose last year. |
| 体の動き・気持ち | sleep, sit, smile, laugh, cry | The children laughed. |
| 働く | work | My father works at a bank. |
He lives in Tokyo. の in Tokyo は「どこに」を表す部分です。
前置詞から始まるかたまりは目的語にならないので、live はここでも自動詞です。
もっと多くの動詞を一覧で見たい方は、英語の自動詞一覧|よく使う動詞を意味と例文で一覧表にを開いてみてください。
自動詞にも他動詞にもなる動詞の例
次の動詞は、文によって自動詞にも他動詞にもなります。
| 動詞 | 自動詞の例 | 他動詞の例 |
|---|---|---|
| open | The door opened. | Open the window. |
| change | The plan changed. | Change trains at Shinjuku. |
| move | We moved to Osaka. | Can you move the desk? |
| grow | Plants grow fast. | They grow vegetables. |
| increase | Sales increased. | We increased the price. |
| start | The class started. | She started a business. |
| walk | I walk to school. | I walk the dog every morning. |
walk は「歩く」なら自動詞ですが、walk the dog だと「犬を散歩させる」という他動詞になります。
『じゃあ単語ごとに覚えても意味がないの?』と不安になるかもしれません。そんなことはなくて、「主にどちらで使うか」と「よく一緒に使う形」をセットで覚えれば大丈夫です。
自動詞の例文は「かたまり」で口に出す
自動詞は、後ろの前置詞まで含めて1つのかたまりで覚えると忘れにくくなります。
- 動詞と前置詞をセットで書く(wait for, arrive at)
- 短い例文を1つ作る(I’m waiting for my friend.)
- 主語や時制を変えて言い直す(She waited for an hour.)
- 数日後に、日本語だけを見て英文を言えるか試す
覚えた形は、声に出して使うと定着しやすくなります。書くだけで終わらせず、短い英文を口に出す時間を少しだけ足してみてください。
自動詞でつまずきやすいところと直し方
自動詞の意味が分かっても、実際の問題や英作文で迷うことはありますよね。
よくあるつまずきを、×と○で並べてみます。
- ×The accident was happened yesterday./○The accident happened yesterday.
- ×We arrived the station./○We arrived at the station.
- ×I’m waiting you./○I’m waiting for you.
- ×We discussed about the plan./○We discussed the plan.

自動詞は受動態にしにくい
1つめは、受動態にしてしまう間違いです。
受動態は、目的語を主語にして作る形です。自動詞はもともと目的語がないので、原則として受動態にはできません。
happen(起こる)は「〜される」のように訳したくなる動詞ですが、自動詞です。The accident happened. の形で使います。
「自動詞+前置詞」がひとかたまりで他動詞のように働く時は、受動態になることがあります。例えば He was laughed at.(彼は笑われた。)や The baby was looked after by her aunt.(赤ちゃんはおばに世話をしてもらった。)です。くわしくは自動詞は受動態にできない?他動詞との違いと例外で解説しています。
前置詞をつけ忘れる・つけすぎる
2つめは、前置詞の有無です。
arrive や wait は自動詞なので、後ろに名詞を置く時は前置詞が要ります。反対に discuss や marry は他動詞なので、about や with は要りません。
例えば、駅で待ち合わせている時のこんなやり取りです。
「Are you waiting for the bus?」(バスを待っているんですか?)
「Yes, I’m waiting for the next one.」(はい、次のを待っています。)
どちらの文にも for が入っていますよね。wait の後ろに「待つ相手」を置く時は、for をはさむのが基本です。
| 間違えやすい形 | 正しい形 | 理由 |
|---|---|---|
| ×arrive the station | ○arrive at the station | arrive は自動詞 |
| ×wait you | ○wait for you | wait は自動詞として使うのが基本 |
| ×discuss about it | ○discuss it | discuss は他動詞 |
| ×marry with him | ○marry him | marry は他動詞 |
ただし、名詞の discussion なら a discussion about the plan のように about を使うのが自然です。
動詞と名詞で形が変わる点も、あわせて覚えておきましょう。
「を」で訳せるかどうかだけで決める
3つめは、日本語訳だけで判断することです。
「〜を〜する」と訳せたら他動詞、という覚え方はとっかかりとしては便利です。ただ、wait for(〜を待つ)や graduate from(〜を卒業する)のように、訳に「を」が入っても自動詞のものがあります。
見分け方をステップでくわしく知りたい方は、自動詞と他動詞の見分け方|迷った時の3ステップを読んでみてください。
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よくある相談:自動詞がよく分からないという声
ここでは、ネットの相談サイトに寄せられている自動詞の悩みから、よく見られるものを要約して紹介します。
相談1 自動詞と他動詞の見分け方は、暗記するしかない?
自動詞と他動詞の見分け方が分からず、結局は暗記するしかないのか知りたいという相談です。とても多くの人が読んでいる質問でした。
ぜんぶを丸暗記する必要はありません。
まずは、この記事の早見表で「動詞の直後に何が来ているか」を見るクセをつけてみてください。そのうえで、前置詞が必要な自動詞(wait for, arrive at, listen to など)と、前置詞が要らない他動詞(discuss, marry, enter など)だけを重点的に覚えると効率がいいです。
見分け方は「直後を見る」でかなりの部分が分かります。覚えるのは、訳と形がずれる動詞だけで大丈夫です。
相談2 後ろに to がついているものは、すべて自動詞?
他動詞は後ろに to が来ないと聞いたので、to がついているものはすべて自動詞なのか、という相談です。
『to があったら自動詞』と覚えると、外れる場合があります。
動詞の直後に前置詞の to が来ているなら、その文では自動詞です(go to school, listen to music)。ただ、次のような to は話が別なんです。
| 文 | to の正体 | 動詞は |
|---|---|---|
| I want to go home. | to不定詞(want の目的語) | 他動詞 |
| She gave the book to me. | 目的語のあとの前置詞 | 他動詞 |
| He explained the rule to us. | 目的語のあとの前置詞 | 他動詞 |
見るのは「動詞のすぐ後ろが前置詞の to かどうか」です。目的語のあとに出てくる to は、動詞を判定する材料にはなりません。
相談3 前置詞が要らない自動詞もあるし、両方の動詞もあって混乱する
自動詞には前置詞が必要と習ったのに、前置詞がない文もあるし、自動詞にも他動詞にもなる動詞もあって頭がごちゃごちゃ、という相談です。
その混乱、とてもよく分かります。
「自動詞には前置詞が必要」というのは、正確には「自動詞の後ろに名詞を置きたい時は、前置詞が必要」という意味なんです。She smiled. のように名詞を置かない時は、前置詞も要りません。
- 後ろに名詞を置かない文なら、自動詞に前置詞は要らない
- 後ろに名詞を置きたい時だけ、自動詞は前置詞をはさむ
- open や change は「この文ではどちらか」で考える
- seem や look の後ろの形容詞は補語で、目的語ではない
よくある質問
自動詞とは、かんたんに言うと何ですか?
目的語をとらない動詞のことです。動詞のすぐ後ろに「〜を」にあたる名詞を置かず、主語の動きや状態だけで文が完結します。She smiled. や The sun rises. がその例です。
自動詞と他動詞とはどう見分ければいいですか?
動詞の直後を見るのがいちばん早い方法です。何も来ない、または前置詞が来るなら自動詞、前置詞なしで名詞が直接来るなら他動詞の使い方です。迷った時は辞書の vi(自動詞)と vt(他動詞)の表示で確かめてみてください。
自動詞の例を教えてください。
go, come, arrive, happen, rise, fall, sleep, live, smile, laugh などが、主に自動詞として使う動詞です。arrive at や listen to のように、前置詞とセットで覚えておくと使いやすくなります。
自動詞は受動態にできますか?
原則としてできません。受動態は目的語を主語にする形なので、目的語のない自動詞では作れないんです。ただし laugh at や look after のように、前置詞とひとかたまりで他動詞のように働く場合は受動態になることがあります。
日本語の自動詞とは何ですか?
「ドアが開く」「電気がつく」のように、主語そのものの動きや変化を表す動詞です。「〜が+自動詞」の形で使われ、「ドアを開ける」のような他動詞とペアになっているものが多くあります。
まとめ
自動詞とは、目的語をとらずに主語の動きや状態だけで文が完結する動詞です。
迷った時は、動詞のすぐ後ろに何が来ているかを見てみてください。何も来ない、または前置詞が来るなら自動詞、名詞が直接来るなら他動詞の使い方です。
- 自動詞は目的語をとらない動詞で、辞書では vi や〔自〕と表示される
- 他動詞との違いは「動詞の直後に名詞が直接来るかどうか」
- 動詞のあとに「何も来ない・前置詞が来る」なら自動詞の使い方
- 多くの動詞は自動詞にも他動詞にもなるので、文ごとに判断する
- 自動詞は原則として受動態にできない(happen など)





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