当サイトは一般的な英文法・日本語文法の知識と、関係する団体・サービスの公式サイトの公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。辞書や教材によって表記・説明が異なる場合があります。サービスの内容や料金は変わることがあるため、最新の情報は各公式サイトで確認してください。記事内には広告を含む場合があります。
「自動詞と他動詞の違いは目的語があるかないか」と習っても、いまいちピンとこないですよね。『目的語って言われても、どれのこと?』と止まってしまう方も多いはずです。
結論から言うと、自動詞と他動詞の違いは「動詞のすぐ後ろに、前置詞なしで名詞を置けるかどうか」です。置けるのが他動詞、置けないのが自動詞です。
この記事では、5つの観点で並べた比較表と例文で、その違いを目で見て分かるようにしていきます。
自動詞と他動詞の違いは「目的語があるかどうか」
他動詞は、動詞の直後に目的語(〜を・〜にあたる名詞)を直接とります。自動詞は目的語をとらず、名詞を後ろに置きたい時は前置詞をはさみます。
まずは、同じような場面の英文を並べてみましょう。
- I looked at the picture.(私はその絵を見た。)自動詞 look
- I saw the picture.(私はその絵を見た。)他動詞 see
どちらも日本語では「絵を見た」です。
それでも look は at をはさみ、see は the picture を直接置いています。この差こそが、自動詞と他動詞の違いなんです。
目的語ってそもそも何?
目的語は、動詞の動作を受ける名詞や代名詞のことです。
I opened the window. なら、開けられる側の the window が目的語です。代名詞なら me, him, them のような目的格の形になります。
| 文 | 動詞 | 動詞の直後 | 目的語 | 動詞の種類 |
|---|---|---|---|---|
| I opened the window. | opened | the window | あり | 他動詞 |
| The window opened. | opened | なし | なし | 自動詞 |
| I listen to music. | listen | to | なし(music は to の目的語) | 自動詞 |
| She called me. | called | me | あり | 他動詞 |
I listen to music. の music は、前置詞 to の後ろにある名詞です。
これは「前置詞の目的語」で、動詞 listen の目的語ではありません。だから listen は自動詞として扱われます。
目的語をもっと例文で見たい方は、目的語とは?自動詞と他動詞を分けるいちばん大事なポイントもどうぞ。
「他動詞と自動詞の違い」も同じ話
教科書や問題集によっては、「他動詞と自動詞の違い」と順番を逆にして書かれていることもあります。
呼び方の順番が違うだけで、中身はまったく同じです。自動詞と他動詞、どちらから覚えてもかまいません。
自動詞そのものの意味から確認したい方は、自動詞とは?意味と他動詞との違いを例文でやさしく解説を先に読むと入りやすいです。他動詞の側からは他動詞とは?意味と使い方を自動詞と比べて解説で解説しています。
5つの観点で並べた自動詞と他動詞の比較表
「目的語があるかどうか」だけだと、まだ抽象的に感じますよね。
そこで、自動詞と他動詞を5つの観点で横に並べてみました。この表を一度見ておくと、問題を解く時の手がかりが一気に増えます。
| 観点 | 自動詞 | 他動詞 |
|---|---|---|
| 1 目的語 | とらない | 直接とる |
| 2 前置詞 | 名詞を置く時は前置詞が要る(arrive at) | 前置詞なしで名詞を置く(reach the station) |
| 3 受動態 | 原則できない(×was happened) | できる(The plan was discussed.) |
| 4 辞書の表示 | vi/〔自〕 | vt/〔他〕 |
| 5 日本語訳の助詞 | 「〜が」が多い | 「〜を」が多い(例外あり) |

観点1 目的語をとるか
いちばんの基本です。
- She smiled.(彼女はほほえんだ。)目的語なし
- She smiled at me.(彼女は私にほほえんだ。)at の後ろに me
- She told me the news.(彼女は私にその知らせを伝えた。)目的語が2つ
smile は、at をはさめば「誰に」を言えます。それでも動詞の直後は前置詞なので、smile は自動詞のままです。
観点2 前置詞が要るか
自動詞と他動詞の違いが、いちばん目に見えるのがここです。
意味が近い動詞でも、自動詞か他動詞かで前置詞の有無が変わります。
| 意味 | 自動詞(前置詞が要る) | 他動詞(前置詞なし) |
|---|---|---|
| 〜に着く | arrive at the station | reach the station |
| 〜を見る | look at the board | see the board |
| 〜を聞く | listen to the radio | hear a noise |
| 〜に返事をする | reply to the email | answer the email |
| 〜に反対する | object to the plan | oppose the plan |
reply と answer は、どちらも「返事をする」です。
reply は自動詞なので reply to、answer は他動詞なので answer the email と書きます。似た意味のペアで覚えると、違いがくっきり見えてきますよ。
観点3 受動態にできるか
受動態は「目的語を主語にした形」です。
だから目的語のある他動詞は受動態にでき、目的語のない自動詞は原則としてできません。
- They discussed the plan.(彼らはその計画について話し合った。)
- The plan was discussed.(その計画は話し合われた。)
- ×The accident was happened./○The accident happened.(その事故は起きた。)
自動詞でも、前置詞とひとかたまりで他動詞のように働く時は受動態になることがあります。He was laughed at.(彼は笑われた。)がその例です。反対に、have(持っている)や resemble のように、他動詞でも受動態にしにくい動詞もあります。くわしくは自動詞は受動態にできない?他動詞との違いと例外で解説しています。
観点4 辞書の表示
多くの英和辞典では、自動詞に vi や〔自〕、他動詞に vt や〔他〕と書かれています。
1つの動詞の項目に、両方の表示が並んでいることもよくあります。その場合は、意味ごとにどちらで使うかが分かれているんです。
| 動詞 | vi(自動詞)の意味 | vt(他動詞)の意味 |
|---|---|---|
| run | 走る | 〜を経営する |
| grow | 育つ・〜になる | 〜を育てる |
| move | 動く・引っ越す | 〜を動かす・感動させる |
観点5 日本語訳の助詞
日本語にした時、自動詞は「〜が〜する」、他動詞は「〜を〜する」になることが多いです。
ただし、これはあくまで目安です。marry(〜と結婚する)や discuss(〜について話し合う)は「を」が出てきませんが、他動詞なんです。反対に wait for(〜を待つ)は「を」が入っても自動詞です。
日本語訳の「を」だけで決めると、marry や discuss、wait で間違えやすくなります。訳は目安にとどめて、最後は英語の形(動詞の直後に何が来るか)で確かめてみてください。
同じ動詞でも、文によって自動詞にも他動詞にもなる
『じゃあ、この動詞は自動詞、と1つに決まっているわけじゃないの?』と思った方、その通りです。
英語の動詞の多くは、自動詞と他動詞の両方の使い方を持っています。違いは「その文で目的語をとっているか」で決まります。
- The door opened.(ドアが開いた。)
- Sales increased.(売り上げが増えた。)
- The meeting started at nine.(会議は9時に始まった。)
- Plants grow in spring.(植物は春に育つ。)
- He opened the door.(彼はドアを開けた。)
- We increased sales.(私たちは売り上げを増やした。)
- She started the meeting.(彼女が会議を始めた。)
- My parents grow tomatoes.(両親はトマトを育てている。)
左右を見比べると、他動詞の文には「誰がそうしたか」が入っていますよね。
自動詞の文は、ものごとが「ひとりでにそうなった」ように聞こえます。日本語の「開く」と「開ける」の関係によく似ています。
意味が変わるタイプにも注意
両方になる動詞の中には、自動詞と他動詞で意味がかなり変わるものもあります。
| 動詞 | 自動詞の例文 | 他動詞の例文 |
|---|---|---|
| run | He runs every morning.(毎朝走る) | He runs a cafe.(カフェを経営している) |
| move | We moved to Osaka.(大阪に引っ越した) | The movie moved me.(その映画に感動した) |
| walk | I walk to school.(歩いて学校へ行く) | I walk the dog.(犬を散歩させる) |
run が「経営する」になったり、move が「感動させる」になったりするのは、他動詞の使い方です。
こういう動詞は「どっちか」を覚えるより、例文ごと覚えてしまうほうが早いです。
違いが分かっても間違えやすい動詞
自動詞と他動詞の違いを理解していても、つい前置詞をつけたり忘れたりする動詞があります。
テストでも英作文でもよく出るので、ここでまとめて見ておきましょう。
| 種類 | ×よくある間違い | ○正しい形 |
|---|---|---|
| 他動詞(前置詞は要らない) | discuss about the plan | discuss the plan |
| 他動詞(前置詞は要らない) | marry with her | marry her |
| 他動詞(前置詞は要らない) | enter into the room | enter the room |
| 他動詞(前置詞は要らない) | mention about it | mention it |
| 自動詞(前置詞が要る) | arrive the hotel | arrive at the hotel |
| 自動詞(前置詞が要る) | wait the train | wait for the train |
| 自動詞(前置詞が要る) | graduate high school | graduate from high school |
enter into は「(交渉や契約など)を始める」という別の意味では使われます。
ただ、「部屋に入る」と言いたい時は enter the room が基本です。graduate も、学習英文法では graduate from の形で覚えておくと安心です。
名詞になると前置詞がつくこともある
ややこしいのが、動詞と名詞で形が変わるパターンです。
- We discussed the plan.(動詞:about は要らない)
- We had a discussion about the plan.(名詞:about を使う)
- I visited Kyoto.(動詞:to は要らない)
- My visit to Kyoto was fun.(名詞:to を使う)
『discuss には about をつけないって覚えたのに、discussion about は正しいの?』と混乱しますよね。
これは「動詞の discuss」と「名詞の discussion」で別の語として考えると、すっきりします。
- その語は動詞か、名詞かを先に確かめる
- 動詞なら、直後に前置詞なしで名詞を置けるかを考える
- 日本語の「を」「と」「について」に引っぱられていないか見直す
- 迷ったら辞書の例文の形をそのまま使う
間違えやすい動詞の見分け方は、自動詞と他動詞の見分け方|迷った時の3ステップでステップごとに紹介しています。英語の動詞をもっと例文で見たい方は、英語の自動詞と他動詞の違いと見分け方もあわせてどうぞ。
違いは、頭で分かるだけでなく、口に出して使うとぐっと身につきます。「arrive at」「discuss the plan」のような短いかたまりを、実際の会話で何度か言ってみるのがおすすめです。
オンライン英会話
覚えた動詞は、話して使うと身につく
自動詞・他動詞は、知識として覚えただけだと会話でとっさに出てきにくいものです。オンライン英会話なら、文法の教材を選んで講師と話しながら、覚えた形を実際に使って確かめられます。まずは無料体験で試してみましょう。
無料体験DMM英会話の無料体験を見る(DMM英会話の公式サイトに移動します。最新の内容は公式サイトで確認してください)
日本語の自動詞と他動詞の違いも見ておこう
国語や日本語の授業で、自動詞と他動詞を調べている方もいますよね。
日本語でも、考え方の土台は英語と同じです。自動詞は主語そのものの動きや変化、他動詞は誰かが対象に働きかける動作を表します。
| 自動詞(〜が) | 他動詞(〜を) |
|---|---|
| ドアが開く | ドアを開ける |
| 電気がつく | 電気をつける |
| 火が消える | 火を消す |
| 花瓶が割れる | 花瓶を割る |
日本語の大きな特徴は、「開く・開ける」のように形の似たペアが多いことです。

「割れた」と「割った」で伝わるものが変わる
自動詞と他動詞の違いは、会話のニュアンスにも出ます。
例えば、こんなやり取りです。
「あ、お皿が割れちゃった」
「誰が割ったの?」
「割れた」は出来事として伝える言い方で、「割った」は誰がやったかが見える言い方です。謝る場面では「私が割ってしまいました」と他動詞で言うほうが、自分のしたこととして伝わります。
「ている」と「てある」の違い
もう1つ、よく聞かれるのがこの違いです。
- 窓が開いている:自動詞+ている。変化した結果の状態
- 窓が開けてある:他動詞+てある。誰かがわざとそうした結果の状態
「開けてある」には、誰かが意図して開けたというニュアンスがあります。「開いている」は、誰がやったかには触れていません。
日本語のペアや見分け方は、日本語の自動詞と他動詞|「開く・開ける」で分かる違いと見分け方でくわしく紹介しています。
よくある相談:自動詞と他動詞の違いが分からない
ここでは、ネットの相談サイトに寄せられている自動詞と他動詞の違いの悩みから、よく見られるものを要約して紹介します。
相談1 違いと一緒に、後ろに何が付くかも知りたい
自動詞と他動詞の違いを教えてほしい、冠詞なども含めて後ろに何が付くのかも知りたい、という相談です。この中でも特に多く読まれていた質問でした。
後ろに何が来るかを見るのは、とてもいい着眼点です。
自動詞の直後には、前置詞・副詞が来るか、何も来ません。他動詞の直後には、a や the などの冠詞がついた名詞や、me, him のような代名詞が直接来ます。
| 動詞の直後 | 例 | 動詞の種類 |
|---|---|---|
| 何も来ない | He slept. | 自動詞 |
| 前置詞 | He went to the park. | 自動詞 |
| 副詞 | He went home. | 自動詞 |
| 冠詞+名詞 | He bought a bike. | 他動詞 |
| 代名詞(目的格) | He helped me. | 他動詞 |
相談2 cry は自動詞なのに、eat は他動詞なのはなぜ?
目的語を必要とするかどうかが違いだと分かったけれど、cry が自動詞で eat が他動詞なのはなぜか、という相談です。
動作が何かに向かうかどうかが、大まかな手がかりになります。
泣くのは自分の中で完結する動作なので、cry は主に自動詞として使われます。食べるのは「何かを」食べる動作なので、eat は他動詞として使うことが多いんです。
ただ、eat は Let’s eat.(食べよう。)のように目的語なしでも使え、辞書には自動詞の用法も載っています。理由を考えるのは理解の助けになりますが、最後は辞書の vi/vt と例文の形で確かめるのが確実です。
相談3 contact him の contact は自動詞?他動詞?
I would like to contact him soon. の contact は、自動詞と他動詞のどちらなのかという相談です。
contact は他動詞です。
動詞の直後に him という目的格の代名詞が、前置詞なしで来ていますよね。日本語では「彼に連絡する」と「に」が入りますが、英語では ×contact to him とは言いません。
名詞の contact なら、be in contact with him(彼と連絡をとっている)のように with を使います。ここでも「動詞か名詞か」で形が変わるわけです。
よくある質問
自動詞と他動詞の違いを一言で言うと何ですか?
目的語を直接とるかどうかの違いです。他動詞は動詞の直後に前置詞なしで名詞を置けますが、自動詞は置けません。自動詞の後ろに名詞を置きたい時は、at や to などの前置詞をはさみます。
他動詞と自動詞の違いは、日本語訳で見分けられますか?
目安にはなります。「〜を〜する」なら他動詞、「〜が〜する」なら自動詞のことが多いです。ただし marry(〜と結婚する)は他動詞、wait for(〜を待つ)は自動詞のように例外があるので、最後は英語の形で確かめてみてください。
自動詞と他動詞の両方になる動詞はありますか?
たくさんあります。open, change, move, start, grow, increase, run などは、文によって自動詞にも他動詞にもなります。その文で動詞の直後に目的語があるかどうかで判断します。
自動詞と他動詞の違いは、受動態とどう関係しますか?
受動態は目的語を主語にする形なので、他動詞から作ります。自動詞は目的語がないため、原則として受動態にはできません。The accident was happened. が誤りなのはこのためです。
まとめ
自動詞と他動詞の違いは、目的語を直接とるかどうかです。
目的語・前置詞・受動態・辞書の表示・日本語訳の助詞という5つの観点で見ると、どこが違うのかがはっきりします。迷った時は、まず動詞のすぐ後ろを見てみてください。
- 他動詞は目的語を直接とり、自動詞は目的語をとらない
- 自動詞の後ろに名詞を置く時は前置詞が要る(arrive at など)
- 受動態にできるのは原則として他動詞
- 日本語訳の「を」は目安で、marry や wait for のような例外がある
- 多くの動詞は文によって自動詞にも他動詞にもなる





コメント